遺産相続は誰に相談すればよいのか?信頼できる専門家は?
「相続について相談したいけど、誰に相談したらいいのか分からない」
「ネットで検索すると、遺産相続無料相談センターといった名称のサイトがいくつもヒットするけど、相談しても大丈夫なところなのか」
とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは相続について信頼できる専門家はいったい誰なのかについて解説します。
無資格者は避ける
ネットで検索すると、「遺産相続無料相談センター」といった名称のサイトがいくつもヒットします。
一見、相続について詳しく相談に乗ってくれるように見えますが、無資格者の場合、各種業法に違反するばかりか、相続案件の取り扱いに失敗し、大きな損害を被るおそれがあります。
遺産のもめごとは行政書士や司法書士に相談しない
相続について、当事者間での話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所の調停や審判で解決を目指すことになりますが、家事事件の法律相談をすることが許されているのは弁護士だけです。
行政書士や司法書士が家事事件の法律相談を有償ですることは、弁護士法に違反する犯罪行為になります。
弁護士法72条2項は「弁護士又は弁護士法人でない者は、利益を得る目的で、法律相談その他法律事務を取り扱う旨の標示又は記載をしてはならない。」と規定しており、これに違反したときは100万円以下の罰金が科せられるためです。
弁護士が法律相談業務を独占している理由は、弁護士は司法試験に合格した上で専門的な職業訓練を受けているからです。
しかも、行政書士や司法書士は家事事件の代理人となることができないため、家庭裁判所の実務の実際を知ることができません。
そのため、遺産相続のもめごとについて、行政書士や司法書士に相談すると、取り返しがつかない損害を被るリスクがあります。
弁護士はこうやって探そう
遺産相続のもめごとについて相談すべき相手は弁護士ということになります。
とはいえ、ほとんどの人にとって弁護士の知り合いなどいないでしょうから、弁護士の探し方をご説明します。
県や市の無料相談
手っ取り早い方法として、県や市が主宰する法律相談(弁護士会と契約して弁護士を派遣してもらっています)があります。
住民サービスの一環として行っているため、法律相談料はかからないことが多いです。
ただ、予約受付時刻に電話が殺到して相談枠がすぐに埋まって予約ができなかったり、予約ができたとしても2~3か月先になったりするデメリットがあります。
なによりも、相談時間が1回15分~30分と短いのが最大の難点です。
解決のとっかかりをつかむ、大まかな方向をつかむ、程度であればよいのですが、こみいった相談は困難です。
弁護士会の有料相談
そこで、弁護士会に電話して有料法律相談の予約を取ることが考えられます。
通常30分ですが、1時間の相談ができる場合があります。
法律相談は電話ですることはできず、指定された日時に指定された場所、例えば弁護士会館や法律事務所などに訪問してすることになります。
ただ、弁護士会が主宰する法律相談は、通常、30分5500円の法律相談料がかかります。
なによりも問題なのは、相談を担当する弁護士が、遺産相続の専門とは限らないことです。
「相続〇〇広場」などのポータルサイト
そこで、相続に強い弁護士を期待し、「相続〇〇広場」などのポータルサイトに掲載されている弁護士から探すことが考えられます。
しかし、そこには通常多数の弁護士が登録しており、しかもその掲載順は、一定時間ごとにシャッフルされているので、上位に表示されているからと言って、相続に強いとは限りません。
遺産相続に強い弁護士を探す
そこで、遺産相続に強い弁護士を探すことが大切です。
遺産相続に強いかどうかについては、絶対ではないですが、一応の目安があります。
まとめ
遺産相続について悩みがあるときは、遺産相続に強い弁護士に相談することをお勧めします。
当事務所をその相談先のひとつとしていただければ幸いです。
最終更新日 2024年9月15日
最終更新日 2024年9月15日