独身の兄弟が死亡した!相続人や手続はどうなるのか

独身の兄の相続手続を放置する危険性とは?生前と死亡後に分けてできることを確認(相続 兄弟 死亡 独身)

最終更新日 2024年10月8日

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ここでは、独身の兄弟が死亡した場合の相続人や手続について知ることができます。

独身の兄弟の相続人は誰になるのか?

独身の兄弟姉妹が死亡すると、配偶者相続人が存在しないことから、血族相続人(※)だけが問題になります。

※血縁関係にある相続人。法律上の血縁関係にある養親子を含む。

血族相続人のうち、

第1順位の子は存在しないとして、

第2順位の直系尊属(父や母が生存していれば父や母、両親がどちらも死亡していれば祖父や祖母、祖父母がどちらも死亡していれば曾祖父や曾祖母、というように上にさかのぼっていきます。)が生存していれば直系尊属が相続人になりますが、生存している直系尊属がいなければ、

第3順位の兄弟姉妹が相続人になります。

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独身の兄弟の相続手続を放置する危険性

独身の兄の相続手続を放置する危険性とは?生前と死亡後に分けてできることを確認(相続 兄弟 死亡 独身)2独身の兄弟姉妹が死亡した時点で生存している直系卑属や直系尊属が誰もいないことを知った兄弟姉妹(死亡した人の兄弟姉妹)は、その時点から相続放棄をすることができる猶予期間のカウントがスタートしてしまうという危険性を認識しなければなりません。

前述したとおり、被相続人の死亡によってその権利義務は当然に相続人に承継されますが、唯一の例外は相続放棄をすることです。

なぜなら、相続放棄をすれば、初めから相続人とならなかったものとみなされるからです(民法939条)。

しかし、相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内にしなければなりません(民法941条1項)。

この猶予期間は「熟慮期間」と呼ばれています。

相続財産が債務超過の状態にある(プラスの財産よりもマイナスの財産のほうが多い)場合に相続放棄をしないと、相続人自身の固有の財産を使って被相続人の借金を完済しなければならないという重大な危険性が発生することになります。

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独身の兄弟が死亡する前にしておくべきこと

独身の兄の相続手続を放置する危険性とは?生前と死亡後に分けてできることを確認(相続 兄弟 死亡 独身)3独身で子や孫がいない兄弟姉妹がいるときは、元気なうちに死亡後の手続について話し合っておくべきです。

死亡した事実を知らせてほしい人がいるのであればその連絡先、継続的な契約(電気、ガス、水道、電話、家賃など)をしているのであればその連絡先、葬式や墓に希望はあるのか、どこにどのような財産を保有しており、通帳や銀行等はどこに保管してあるのか、どこにどのような借金があるのか、遺産の処分方法に希望はあるのかといったことを生前にはっきりさせておかないと、死亡したときに大変な苦労をすることになります。

協力を渋る兄弟姉妹に対しては、協力をしないのであれば相続放棄をするしかないこと、兄弟姉妹が全て相続放棄をすると相続人が誰もいなくなり、遺体は市が火葬して遺骨は無縁納骨堂に保管されるが、いずれは他人の遺骨と一緒にドラム缶に詰められて遺骨整理事業として入札にかけられて廃棄処分になるという将来の見通しを説明し、翻意を促すしかありません。

まとめ

このように、独身の兄弟の相続手続を放置すると上記のような危険性があります。

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最終更新日 2024年10月8日

この記事の監修者
弁護士・監修者
弁護士法人ひいらぎ法律事務所
代表 社員 弁護士 増田 浩之
東京大学経済学部卒。姫路で家事事件に注力10年以上。神戸家庭裁判所姫路支部家事調停委員。FP1級。

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