同居するきょうだいとの間で生命保険、相続税に対応し早期に遺産分割協議できた相続解決事例

ご相談

Xさん(60代、女性、会社員)は、親が死亡し、実家に住んでいたきょうだいY(60代、男性、無職)も倒れたため、Yと同居し、世話を開始するとともに、実家の不動産を、一部分割によりY名義にしました。

また、親の生命保険金は、受取人として指定されているYが取得しました。

Xさんは、未分割の預貯金について、自分の方が多めに取得できると思っていました。

しかし、未分割の預貯金について、Yが折半を求めたため、Yが親の年金で生活してきたこと、生命保険金も受け取ってきたこと、自分がYの世話をしてきたことを考えると、到底納得できず、話し合いが平行線となったため、ご自身では解決困難となり、当事務所の相談を受けるに至りました。

当事務所の活動

当事務所が、Xさんの協力を得て、遺産を調査したところ、Xさんが指摘するとおり、すでに分割した実家の不動産を含め、遺産は数千万円、生命保険金も相当額であることがわかりました。

そこで、Yに受任通知するとともに、すでに分割した実家の不動産を含む遺産と生命保険金の合計額について、折半を求めました。

活動の結果

Yとの交渉の結果、交渉から3か月経たずに、折半ではないものの、これに近い金額を取得する遺産分割協議書を取り交わすことができました。

Xさんは、ご自身では交渉が平行線であったため、無事解決を見て、喜んでおられました。

また、Xさんは、相続税の申告納付が必要であったため、Xさんの了解を得て、Yの相続税の申告を行った税理士に、遺産分割協議の結果を伝え、Xさんの相続税も申告いただく運びとなりました。

解決のポイント

本件では、①一部分割後の残部分割に当たり、一部分割の結果を考慮するか、②生命保険金を特別受益に準じ遺産に持ち戻すか、という2つの争点がありました。

当事務所は、①、②について、従前の実務や裁判例を踏まえ、Yを説得した結果、上記のとおり、かなり有利な解決を見ることができました。

また、相続税の申告についても、税理士への引き継ぎをスムーズに行うことができました。

ご自身では相続の話が進まない方、相続税申告についても心配な方は、お気軽にご相談いただければと思います。

最終更新日 2024年8月26日

この記事の監修者
弁護士・監修者
弁護士法人ひいらぎ法律事務所
代表 社員 弁護士 増田 浩之
東京大学経済学部卒。姫路で家事事件に注力10年以上。神戸家庭裁判所姫路支部家事調停委員。FP1級。

最終更新日 2024年8月26日

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